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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻1号

1996年01月発行

文献概要

報告

老人保健施設における動作能力・訓練目的別グループ訓練の効果

著者: 金澤寿久1 植松光俊2 宮本千恵美2 西田宗幹2 久保田桂代2

所属機関: 1丸茂病院理学診療室 2秋津鴻池病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.58 - P.62

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はじめに

 わが国では老人保健施設(以下,老健施設)の入所者およびデイケア利用者100名に対して理学療法士または作業療法士(以下PT,OT)1名の常勤者をおくことが義務づけられている1,2)

 しかし,現実的には利用者100名に対して1名のセラピストでは,運動療法を施行する場合,病院対応と同様の個別訓練形式では到底時間的に実施不可能である3).またこの個別訓練形式は,その対象者を受動的な姿勢にする要素を含んでおり,病院と社会との中間施設である老健施設の立場からも,自立姿勢を養っていく上で問題を有している.このことからも,老健施設は治療場面である病院での運動療法とは異なった独自性をもった運動療法実施の必要性があると考えられる.

 以上の問題点に対して,われわれは何らかの問題解決の糸口になるのではないかと意図して,秋津鴻池病院併設の老健施設「鴻池荘」において実施してきた運動療法システムを老健施設の運動療法の在り方の1モデルとして,機会あるごとに紹介してきた4,5).しかし,その効果を明確にし,このシステムの改善を図ることはさらに重要である.今回,この運動療法システム-動作能力・訓練目的別グループ訓練の概要を簡単に紹介するとともに,その効果について調べ,若干の知見が得られたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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