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文献概要
原著
片麻痺患者の体幹機能と歩行能力との関係
著者: 江西一成1 安倍基幸2 緒方甫2
所属機関: 1産業医科大学病院リハビリテーション部 2産業医科大学リハビリテーション医学教室
ページ範囲:P.821 - P.826
文献購入ページに移動体幹機能として床反力計を用いて坐位保持能力を計測し,その値を入退院時の歩行能力により3群間において比較,また3群間での上下肢Brunnstromステージの関係を検討した.その後,上下肢BrunnstromステージⅢ以下のサブグループにおいて坐位保持能力の比較,2種類の体幹機能評価法(NTPステージ,C-Mステージ)の結果を検討した.その結果,自立歩行の達成には,安定した坐位保持能力が不可欠であること,上下肢運動機能は自立歩行を到達目標にした際の有力な指標であることを確認した.さらに,体幹機能の良否は,重度麻痺患者において自立歩行を到達目標にした際の指標となり,その臨床的評価には姿勢調節を考慮したC-Mステージがより適していることを示した.
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