文献詳細
文献概要
特集 高齢脊髄損傷
脊髄損傷者の加齢と理学療法
著者: 浜田哲郎1 下畑博正1
所属機関: 1九州労災病院リハビリテーション診療科
ページ範囲:P.92 - P.98
文献購入ページに移動 1.はじめに
高齢化社会が進む現在,青壮年層の男性に多い外傷であるといわれていた脊髄損傷の発生状況にも多様性がみられ始め,いわゆる高齢脊髄損傷者が増加してきている1,2).高齢者の脊髄損傷は一般的に不全麻痺が多いとされながらも,高齢や加齢という年齢的悪条件が加味され,必ずしも予後が良好とはいえないようである1).
今回は当院における高齢脊髄損傷者の動向を述べると共に,症例を紹介することにより高齢や加齢に伴う数多い諸問題のなかで特に身体的障害のいくつかに着目し,理学療法アプローチについて問題意識をもって再検討を加えたい.
なおここでは60歳以上を高齢者と規定した.
高齢化社会が進む現在,青壮年層の男性に多い外傷であるといわれていた脊髄損傷の発生状況にも多様性がみられ始め,いわゆる高齢脊髄損傷者が増加してきている1,2).高齢者の脊髄損傷は一般的に不全麻痺が多いとされながらも,高齢や加齢という年齢的悪条件が加味され,必ずしも予後が良好とはいえないようである1).
今回は当院における高齢脊髄損傷者の動向を述べると共に,症例を紹介することにより高齢や加齢に伴う数多い諸問題のなかで特に身体的障害のいくつかに着目し,理学療法アプローチについて問題意識をもって再検討を加えたい.
なおここでは60歳以上を高齢者と規定した.
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