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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻4号

1996年04月発行

文献概要

原著

実践的歩行訓練による慢性期片麻痺者の訓練効果

著者: 宮崎貴朗1 龍口順子1 秋田裕1 山崎哲司1 野島由紀1 稲坂恵1

所属機関: 1横浜市総合リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.279 - P.284

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 [要旨]発症後6か月以上経過した脳血管障害後慢性期片麻痺者の歩行能力を実用性の面から検討した.対象は身体障害者更生施設で理学療法を受けた45名である.入所時に比べ退所時には10m歩行速度と最大歩行距離は有意に改善していたが,下肢Brunnstromステージの変化はなかった.実用的歩行能力では,入所時,大半が屋内または自宅周辺に限られていた.公共交通機関を利用しての屋外歩行が可能な者は入所時8.9%であったが,退所時は88.9%が可能となっていた.

 結果から,歩行の実用性は発症後6か月以上を経過しても改善することが示唆され,屋外での訓練や生活場面に合った実践的アプローチが有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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