文献詳細
文献概要
とびら
生身の人間―原点をみつめて
著者: 北村百江1
所属機関: 1神奈川県立厚木病院整形外科理学療法室
ページ範囲:P.293 - P.293
文献購入ページに移動私の職場は総合病院で大勢の大人に混じって出生後数か月の子供も来室します.産婦人科から小児科に転床し地域に繋がる前の親子です.時間も場所も小児専用というわけにはいかず,室内への目配りからスクリーンで区切ることもできずに治療をしています.まず待合室で「可愛いですね,生後どのくらいですか.」「どうなさったんですか.」と話しかけ,治療中に泣くと「可愛想に.」とか,隣りの治療台からあやしてくれたり,親子が帰ると「あの子はどうしたの.」「あんな小さい時からリハビリするの.」などと理学療法士に質問してきたりするのです.不安だらけで親になったばかりでもある母としては,未熟な心にどのように響いているのでしょうか.
掲載誌情報