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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 高齢者と運動

コラーゲン組織の老化と運動訓練効果―腱・靱帯および骨組織の老化に対する運動療法の果たす役割

著者: 白土修1 伊藤俊一1

所属機関: 1北海道大学医学部附属病院理学療法部

ページ範囲:P.397 - P.404

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 1.はじめに

 コラーゲン組織は人体のなかで最も豊富かつ広範に分布する繊維性蛋白質群であり,全ての結合組織の骨組みとなる特に重要な構成要素である.コラーゲン組織が加齢と共に,化学的,形態学的,そして機能的に老化現象を起こすことは広く知られる事実である.例えば,加齢とともに乳幼児の皮膚の弾力性が低下し,雛が出現し,また関節は柔軟性を失い,硬くなる24).主に,生体内運動器官に関わる諸問題を取り扱う機会の多いリハビリテーション医学の分野では,この老化現象が引き起こす問題は避けて通れない.運動療法は,これらコラーゲン組織の老化現象に対する治療そして予防手段として,日常診療の場でしばしば処方・実施される.本稿では,これらの老化に対する運動療法の果たす役割を文献的に考察する.さらに,筆者らの研究の一部を紹介し,コラーゲン組織の老化に対する運動療法の発展すべき方向について論述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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