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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻6号

1996年06月発行

文献概要

クリニカル・ヒント

慢性関節リウマチ(RA)患者の術後のROM訓練

著者: 八木範彦1

所属機関: 1国立加古川病院理学診療科

ページ範囲:P.416 - P.417

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 平成7年に当院に入院したRA患者223名の入院理由は関節痛や関節拘縮などの関節破壊が76名(34.1%)と最も多く,次いでRAのコントロールが47名(21.1%),骨折32名(14.3%)であった.したがって,理学療法の処方内容も各種の術後訓練が最も多く,総処方件数239件のうち99件(41.1%)を占めた.このように,当院では重度のRA患者が多く,さらに治療手段として観血的療法の適応が高率に考えられることから,術後プログラムのなかでROM訓練の重要性が一段と高まっている.

 ROM訓練は,われわれ理学療法士にとって最も基本的技術の1つである.特に徒手的なROM訓練はさまざまな患者に常に用いられるものである.しかし,個々の患者の疼痛に対する感受性や関節を構成する骨の損傷,その周辺の軟部組織の柔軟性などさまざまな条件が影響して,ROM訓練が画一的な方法で施行できないことも事実である.RA患者の場合は,亜脱臼や拘縮などで回転中心の移動や異変を生じていることが多いので,なおさらのように思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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