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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻7号

1996年07月発行

文献概要

1ページ講座 関連領域の法制度・7

視能訓練士

著者: 川村緑1

所属機関: 1(社)日本視能訓練士協会

ページ範囲:P.500 - P.500

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 1.視能訓練士法成立まで

 戦後の社会環境,医療技術体系の変遷に伴い,眼科でも昭和32年以来,視能訓練士(orthoptist)について専門職としての育成が始まった.視機能は6歳前後までに急速に発達する.視力の発達が不十分であったり,両眼の視線が目標に合わない斜視のまま成長すると,両眼画像を脳で捉えて融像し,立体感,遠近感など高次元の両眼視機能は育たない.ある程度以上の遠視など焦点の合わない眼も発達しにくい.それらの視機能を取り戻す視能矯正訓練,視力増強訓練などは,診療の片手間では行えず,専門職の養成が緊急の課題とされたからであった.こうして昭和34年,新しい医療を考える「医療制度調査会」が発足し,視能訓練士の必要性について答申がなされた.昭和40年からは,厚生省主催の身分制度研究会で,専門技術者の養成を含めて検討が行われ,視能訓練士法の制定に至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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