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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル31巻10号

1997年10月発行

文献概要

とびら

理学療法におけるプラシーボ

著者: 八児正次1

所属機関: 1多摩丘陵病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.697 - P.697

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 “プラシーボ”という言葉に対してどのような印象をもっていますか?現代医療において“プラシーボ”と聞くと,何となく患者さんに対して否定的な印象が強いような気がします.例えば,偽薬で反応した患者さんには,「やった」というより「やはり」という,医療スタッフの反応が待っていたり…….真?の医療効果を判定するためには,除外される要因になっている印象があります.

 “プラシーボ”の語源は「人を満足させる」という意味のラテン語です.アンドルー・ワイル博士は著書『人はなぜ治るのか』(上野圭一訳,日本教文社)のなかでプラシーボ反応という言葉の使い方をしています.偽薬を服用した人の心のなかに生じる反応であることから,“効果”ではなく“反応”であると強調し,治癒系に大きな力を発揮すると述べています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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