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在宅脳卒中後遺症者における防寒靴付き短下肢装具の使用状況調査
著者: 尾田敦1 三浦孝雄1 福田道隆2 近藤和泉2 青木主税3 松本茂男4
所属機関: 1弘前大学医療技術短期大学部理学療法学科 2弘前大学医学部附属脳神経疾患研究施設リハビリテーション部門 3北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻 4青森県立中央病院リハビリテーション診療部
ページ範囲:P.131 - P.135
文献購入ページに移動脳卒中片麻痺のリハビリテーションにおいて,短下肢装具は歩行能力向上をめざして頻繁に用いられている.しかし,従来のような金属支柱付き短下肢装具では,たとえ屋外歩行が可能になっても,青森県のような積雪寒冷地帯では冬期間の保温性の低下や滑り易さのために屋外への外出が制限されたり,歩行訓練が不足しがちになりやすい.
我々はこのような問題点に対処するため,1985年より図1に示すような冬期外出用の防寒靴付き短下肢装具(以下,冬用装具)を処方している1,2).その主な特徴は,①クラリーノ製皮革(台成樹脂)を使用し,靴と靴底の間に液体ゴムを塗る,③靴底をゴム製のZシートにする,④靴の裏地に保温用ボアを使用しブーツ型とするなど1)である.
しかし,その効果や使用状況については十分に把握されていないため,この装具を処方した患者に対して,その使用状況や使用感などについて調査を行ったので報告する.
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