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特集 脳卒中理学療法の効果
脳血管障害患者の体力に関する運動療法の効果
著者: 杉本諭1 網本和1 山田純生1 深井和良1 秋澤暢達2
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部 2聖マリアンナ医科大学病院第2内科
ページ範囲:P.253 - P.258
文献購入ページに移動近年,脳血管障害(CVA)患者に対する早期リハビリテーションの重要性を指摘する報告4,13,21)は多い.リハビリテーションの遅れで最も問題となるのは,安静臥床に伴い二次的に生じる廃用症候群であろう.上田20)は廃用症候群の諸徴候を表1のようにまとめ,廃用性の低下は単一器官にとどまらず,ほとんど全ての心身機能に現れると述べている.しかし,CVA患者は発症後,運動麻痺により歩行をはじめとする様々なADL能力の低下をきたす場合が多いため,評価の際にも起居動作や立位・歩行能力が第一に取り上げられてきた.一方,発症急性期の安静臥床とそれに続く急性期の活動性の低下は,心肺機能にも影響を及ぼすことは十分予想されるものの,心肺機能の状態,体力トレーニングの方法およびその効果についての検討はいまだ確立されてはいない.そこで本稿では,これまでに報告されたCVA患者の体力に関する論文を概観し,体力の評価,トレーニング方法について言及する.
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