文献詳細
文献概要
特集 脳卒中理学療法の効果
脳卒中片麻痺患者に対する電気刺激療法の効果
著者: 小池和幸1 高橋守正2
所属機関: 1小田原市立病院リハビリテーション室 2小田原市立病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.266 - P.270
文献購入ページに移動脳卒中片麻痺(以下,片麻痺)患者に対する理学療法は運動療法が中心であるが,電気刺激療法をはじめとする物理療法の併用により,さらに効果的な治療が期待される.片麻痺に対する電気刺激療法は,機能的電気刺激(functional electrical stimulation;FES)と治療的電気刺激(therapeutic electrical stimulation:TES)に大別される.
FESは,プログラムされた電気刺激により麻痺筋を収縮させ,障害された把持,起立,歩行などの行動を再構築することを目的としている1).これに対しTESは,筋萎縮の予防改善,筋力増強,痙性の抑制,随意性の向上などを目的に行われる2).本稿では,片麻痺に対する電気刺激療法の効果と今後の課題について,歩行に焦点をあて,自験例を含めて述べることにする.
掲載誌情報