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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル31巻4号

1997年04月発行

文献概要

講座 教育効果を上げるための工夫・4

認知領域の教育―問題解決能力

著者: 田村美枝子1

所属機関: 1秋田大学医療技術短期大学部理学療法学科

ページ範囲:P.280 - P.284

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はじめに

 日本の理学療法士学校養成施設の教員,臨床実習を指導する臨床施設の指導者が,教育の過程(process,プロセス)で一番悩んでいることは何であろうか.

 1960年代,日本の理学療法教育の礎を築いた外国人理学療法士と交代した日本人教員は,3年制の学校を卒業したばかりの臨床家であった.以来,教育について希望と諦め,試行錯誤を繰り返してきた.教育一般を知らず,理学療法教育の初心者であった私たちは突然,問題の渦中に身をおくことになった.30年間を振り返れば,正に問題基盤型学習(problem-based learning,PBL)であったし,問題解決型学習(problem solving learning,PSL)の連続であった.また同時に,この学習方法の実り(products,プロダクト)である楽しみも味わってきた.

 現在,養成校の増加に伴い,若い教員が急増している.問題解決をする方法の1つにワークショップがある.店でワークして,そのプロダクトを分け合う(売る)ことに倣って,若い教員,臨床実習指導者の方々に,教育効果を上げる工夫として,これまで得てきたプロダクトをバトンタッチする.

 本稿で,教育目標分類(taxonomy)のうち認知領域(cognitive domain)の問題解決レベルに焦点を合わせて,教育効果を上げるための工夫について考えることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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