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クリニカル・ヒント
患者の動作のコントロール法―脳卒中片麻痺患者の歩行訓練について
著者: 弓場裕之1
所属機関: 1鹿児島大学医学部附属病院霧島リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.361 - P.364
文献購入ページに移動 1.はじめに
脳卒中片麻痺の理学療法において,歩行訓練の目的は従来,ADL訓練の一部として位置づけられていた.しかし,現在では,意識障害や重度の高次脳機能障害をもつ患者の全身状態の向上を目的としたり,内容も,各種のファシリテーションテクニックの反復運動を施行し,補装具等を十分に使いこなし,麻痺の改善を阻害しないように配慮された歩行パターンを獲得していくというような,緻密な治療手技へと変化している.麻痺肢の随意性を向上させる訓練を集中的に反復して行うと,新鮮例,陳旧例にかかわらず,有意に麻痺が改善することなどを考慮すると1,2),当然の変化といえる.
以下に,脳卒中片麻痺患者の歩行訓練について,その技術的なヒントを述べてみる.
脳卒中片麻痺の理学療法において,歩行訓練の目的は従来,ADL訓練の一部として位置づけられていた.しかし,現在では,意識障害や重度の高次脳機能障害をもつ患者の全身状態の向上を目的としたり,内容も,各種のファシリテーションテクニックの反復運動を施行し,補装具等を十分に使いこなし,麻痺の改善を阻害しないように配慮された歩行パターンを獲得していくというような,緻密な治療手技へと変化している.麻痺肢の随意性を向上させる訓練を集中的に反復して行うと,新鮮例,陳旧例にかかわらず,有意に麻痺が改善することなどを考慮すると1,2),当然の変化といえる.
以下に,脳卒中片麻痺患者の歩行訓練について,その技術的なヒントを述べてみる.
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