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プログレス
腰椎分離症・辷り症の治療―最近の考え方
著者: 横串算敏1
所属機関: 1札幌医科大学リハビリテーション部
ページ範囲:P.434 - P.434
文献購入ページに移動 1.腰椎分離症・辷り症の病態と経過
1)腰椎分離症
腰椎分離症の発生頻度は4~7%であるが,スポーツ活動群では高率にみられる.骨格の未熟な発育期に下部腰椎の関節突起間部に起こる過労性骨障害が脊椎分離の原因と考えられている.初期には一側亀裂型であるが,次いで両側性となり,亀裂型から偽関節型となり成人以降も遺残する.X線像で分離が不鮮明な分離症初期では,MRI,シンチグラフィーで早期診断が可能で,運動中止と腰椎装具により骨癒合が期待できる.分離症は第5腰椎に多く,分離部での神経根圧迫,上位椎間関節の変性変化が腰痛,下肢痛の原因となる.腰椎分離に伴う辷り症の発生は分離発生後の比較的短い期間内に起こるが,辷りの程度は軽度なものが多い.
1)腰椎分離症
腰椎分離症の発生頻度は4~7%であるが,スポーツ活動群では高率にみられる.骨格の未熟な発育期に下部腰椎の関節突起間部に起こる過労性骨障害が脊椎分離の原因と考えられている.初期には一側亀裂型であるが,次いで両側性となり,亀裂型から偽関節型となり成人以降も遺残する.X線像で分離が不鮮明な分離症初期では,MRI,シンチグラフィーで早期診断が可能で,運動中止と腰椎装具により骨癒合が期待できる.分離症は第5腰椎に多く,分離部での神経根圧迫,上位椎間関節の変性変化が腰痛,下肢痛の原因となる.腰椎分離に伴う辷り症の発生は分離発生後の比較的短い期間内に起こるが,辷りの程度は軽度なものが多い.
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