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講座 難病・1
神経難病における分子生物学のup-date
著者: 上野聡1
所属機関: 1奈良県立医科大学総合研究施設
ページ範囲:P.59 - P.65
文献購入ページに移動はじめに
近年,分子生物学の発展は目覚ましく,数多くの神経筋疾患の原因が明らかになっている.この華々しい成功は,現時点では,いわゆる純粋な分子遺伝学の専門領域にかなり限定されているといっても過言ではないであろう.すなわち,それらの成果が,必ずしも治療に結びつくまでには至っていない.しかし一部では,遺伝子診断に応用され確定診断にいたり,病気の経過を前もって正確に予知できる結果,時間的余裕をもって対処する方法を模索できるようになったことは,やはり臨床の現場では極めて意義深いものである.その対処の1つとして,理学療法は大きな存在を占めるものと思われる.そこで本稿では,運動障害が前面に出る遺伝病について,代表的な疾患について概説する.
近年,分子生物学の発展は目覚ましく,数多くの神経筋疾患の原因が明らかになっている.この華々しい成功は,現時点では,いわゆる純粋な分子遺伝学の専門領域にかなり限定されているといっても過言ではないであろう.すなわち,それらの成果が,必ずしも治療に結びつくまでには至っていない.しかし一部では,遺伝子診断に応用され確定診断にいたり,病気の経過を前もって正確に予知できる結果,時間的余裕をもって対処する方法を模索できるようになったことは,やはり臨床の現場では極めて意義深いものである.その対処の1つとして,理学療法は大きな存在を占めるものと思われる.そこで本稿では,運動障害が前面に出る遺伝病について,代表的な疾患について概説する.
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