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Case Presentations
転倒を契機に四肢麻痺を呈した頸椎症性脊髄症を合併する成人脳性麻痺者の理学療法
著者: 今吉晃1
所属機関: 1横浜市衛生局脳血管医療センター開設準備室
ページ範囲:P.69 - P.74
文献購入ページに移動 Ⅰはじめに
成人脳性麻痺者の身体機能は,健常人よりも早くから,加齢に伴う種々の問題を生じることが報告されている.特に頸椎症性脊髄症の合併は,運動機能低下が日常生活動作(以下ADL)障害に直接つながる問題であるため,早期発見・早期治療,それに伴うリハビリテーション(以下リハ)の重要性が指摘されている.しかし,一般病院でこのような問題を抱える症例を診ることは少なく,臨床場面で様々な配慮が必要とされることが推測される.
筆者は,頸椎症性脊髄症に対する頸椎固定術後,再三の転倒を契機に四肢麻痺となり,歩行不能となった症例に対し,「トイレまでの介助歩行」獲得を目標に理学療法を実施する機会があった.今回,この経験から,本症例のリハ目標と理学療法の内容,心理的対応について若干の考察を加えて報告する.
成人脳性麻痺者の身体機能は,健常人よりも早くから,加齢に伴う種々の問題を生じることが報告されている.特に頸椎症性脊髄症の合併は,運動機能低下が日常生活動作(以下ADL)障害に直接つながる問題であるため,早期発見・早期治療,それに伴うリハビリテーション(以下リハ)の重要性が指摘されている.しかし,一般病院でこのような問題を抱える症例を診ることは少なく,臨床場面で様々な配慮が必要とされることが推測される.
筆者は,頸椎症性脊髄症に対する頸椎固定術後,再三の転倒を契機に四肢麻痺となり,歩行不能となった症例に対し,「トイレまでの介助歩行」獲得を目標に理学療法を実施する機会があった.今回,この経験から,本症例のリハ目標と理学療法の内容,心理的対応について若干の考察を加えて報告する.
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