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とびら
障害児の親の障害受容と理学療法士
著者: 羽島厚裕1
所属機関: 1国立療費所南九州病院
ページ範囲:P.897 - P.897
文献購入ページに移動 私の職場には30床の母子入院病棟があり,周産期センターや保健所などから年間70名を超す発達障害児が紹介されてくる.そのほとんどは1歳未満の乳児で,中には生後問もない新生児もいる.母子で2~3か月入院したのち,外来通院や定期的な短期入院により訓練指導を継続していく.短期間で訓練を終了できる子どもはごく稀で,ほとんどの子どもたちとは年単位の長いおつき合いになる.発達障害児のhabilitationにたずさわり十数年になるが,多くの障害児やその両親と接し,親たちが我が子の障害を受容していく過程での心理的援助の重要性を強く感じる.
両親にとって我が子の誕生はこの上ない喜びであり,誰しも健康な赤ちゃんの誕生を信じて疑わない.医師から子どもの異常を知らされ,訓練が始まったころは親は皆大きなショックの時期にある.新生児期は身体の大小の差ぐらいで他の元気な赤ちゃんと大差なく,我が子の障害に対して皆半信半疑である.月日がたつにつれ,頸がなかなか坐らないとか,視線が合わないといった異常に気づき始める.
両親にとって我が子の誕生はこの上ない喜びであり,誰しも健康な赤ちゃんの誕生を信じて疑わない.医師から子どもの異常を知らされ,訓練が始まったころは親は皆大きなショックの時期にある.新生児期は身体の大小の差ぐらいで他の元気な赤ちゃんと大差なく,我が子の障害に対して皆半信半疑である.月日がたつにつれ,頸がなかなか坐らないとか,視線が合わないといった異常に気づき始める.
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