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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル32巻12号

1998年12月発行

文献概要

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編集後記

著者: 高橋正明

所属機関:

ページ範囲:P.974 - P.974

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 寒暖の差が大きく,その切り替わりがはっきりしている年は,葉がみごとに色づくものですが,今年は気候が不安定だったせいか,山の木々はまだら模様に紅葉しているような気がします.昨年は干ばつやそれによる山火事で未曾有の災害を受けた国がありました.今年は中国で未曾有の水害があり,わが国でも水による被害は頻繁に起こりました.異常気象に結びついた「未曾有」という表現にはぞっとするものがあります.

 今回の特集「特理療法今と昔」はいかがだったでしょうか.新旧の手法が混然とした現状を少しでもすっきりできればとの企画の意図は,ご執筆いただいた先生方に十分に汲んでいただいて,まさに予想通り,いやそれ以上の出来映えになったと喜んでおります.ありがとうございました.逆にそのことで,物理療法の各手法の変遷は,効果をきちんと比較検討した積み重ねの進歩というよりも,むしろ工業技術の発展によるハードウェアの開発という,やはりと思われる結果だったことが明らかになってしまいました.もちろんハードウェアの開発を軽視しているわけではありません.そのおかげで物理療法がこれだけ一般化し,さらに民間療法的に普及することは想像に難くありません.正しく普及されれば決して悪いことではないと思います.しかしながら,これらを治療手段とするわれわれ理学療法士にとってはとても寂しい事実です.本特集でまとめられたレビューが今後の知識・技術の積み重ねに少しでも役に立てばと願う次第です.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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