icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル32巻2号

1998年02月発行

文献概要

特集 合併障害をもつ片麻痺者の理学療法

関節炎を伴った脳卒中片麻痺の理学療法

著者: 内田成男1 石原勉1

所属機関: 1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.109 - P.116

文献購入ページに移動
 1.はじめに

 脳卒中は非常に幅広い年代で発病するが,高齢者に多発することは周知のところである.したがって,脳卒中片麻痺では,加齢に伴う心・血管系の障害や代謝疾患および骨・関節の退行変性に伴う障害など,実に多彩な合併障害を認める場合が多い.さらに,脳卒中片麻痺には一次的に随伴する失語,失認,失行,痴呆なども加わるため,いわゆる半側上下肢の運動麻痺のみのケースは比較的まれといえる.

 さて,合併障害を有する片麻痺患者の理学療法については,我が国においても多角的に検討されてきた1).しかし,骨・関節の障害を合併した片麻痺に関する報告は意外と少ない2,11).そこで本稿では,片麻痺の合併症としての骨・関節障害の現状について概観したあと,関節炎,特に変形性膝関節症あるいは慢性関節リウマチ(RA)を合併した症例の理学療法について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?