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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル32巻2号

1998年02月発行

文献概要

プログレス

脳の機能解剖―脳卒中片麻痺者の運動機能回復の観点から

著者: 年森清隆1

所属機関: 1宮崎医科大学解剖学第一講座

ページ範囲:P.130 - P.131

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 脳は,終脳(大脳半球),間脳(視床と視床下部),中脳,橋,小脳そして延髄に分けられる.間脳,中脳,橋および延髄は脳幹とも呼ばれ,生命維持に重要な部分である.脳の各部位は,内頸動脈に由来する前大脳動脈と中大脳動脈および椎骨動脈(鎖骨下動脈から分岐する)に由来する脳底動脈の技によって栄養され,特有の機能を有している.終脳の中で運動に関係する部位は前大脳動脈と中大脳動脈によって支配される.脳動脈は,脳底部に形成される大脳動脈論(ウイリス輪)以外では吻合が無いため,灌流域は末梢になるにつれて扇状に広がる.

 一方,脳卒中は急性・重症型の脳血管発作であり,原因疾患は脳梗塞(脳血栓と脳塞栓),脳出血,くも膜下出血,一過性脳虚血および高血圧性脳症等である.脳卒中では,脳血管に起こる病的過程に応じて,支配される領域の機能が徐々にあるいは急激に消失し,その部位特有の精神症状や神経症状が出現する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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