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Case Presentations
ランニングにより踵骨骨折をきたした糖尿病性神経障害患者の理学療法経験
著者: 石井光昭1
所属機関: 1市立舞鶴市民病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.141 - P.144
文献購入ページに移動 Ⅰはじめに
生活習慣病に対する運動療法の普及とともに,これによる運動器の傷害が増加している.筆者は,自主的な運動療法として実施していたランニング中に踵骨骨折をきたした糖尿病性神経障害患者の1例を経験した.糖尿病性神経障害患者にみられる骨折は,感染を伴ったり骨癒合が遷延化しやすく難治性である.また,変形治癒や関節可動域制限などの後遺障害が残存すれば,足局所に過剰な圧が加わり皮膚潰瘍の危険性が高まる.
このようなネガティブな面の多い骨折が運動中に発生したことを,糖尿病の運動療法に携わる者は警鐘として受けとめる必要がある.そこで本稿では,骨折の発生原因を考察し,今後,神経障害を合併する糖尿病患者が安全に運動療法を実施していくための方策を検討することにしたい.
生活習慣病に対する運動療法の普及とともに,これによる運動器の傷害が増加している.筆者は,自主的な運動療法として実施していたランニング中に踵骨骨折をきたした糖尿病性神経障害患者の1例を経験した.糖尿病性神経障害患者にみられる骨折は,感染を伴ったり骨癒合が遷延化しやすく難治性である.また,変形治癒や関節可動域制限などの後遺障害が残存すれば,足局所に過剰な圧が加わり皮膚潰瘍の危険性が高まる.
このようなネガティブな面の多い骨折が運動中に発生したことを,糖尿病の運動療法に携わる者は警鐘として受けとめる必要がある.そこで本稿では,骨折の発生原因を考察し,今後,神経障害を合併する糖尿病患者が安全に運動療法を実施していくための方策を検討することにしたい.
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