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入門講座 知っておくと便利な応急処置・3
在宅リハビリ・医療外施設(小児編)
著者: 水間正澄1
所属機関: 1昭和大学医療短期大学理学療法学科
ページ範囲:P.187 - P.192
文献購入ページに移動近年,リハビリテーションの場は病院内のみならず施設通所や在宅リハビリテーションといった病院外にまで拡がっており,今後ますますその傾向が強くなるものと考えられる.したがって,医師がいない環境で理学療法士(以下PT)が障害者に対応する時,救急を要する事態に遭遇し応急処置を施す必要に迫られることも考えておく必要がある.
障害児を扱う領域においてもPTがかかわる現場は病院・療育施設,医師の常駐しない施設・学校・在宅などが考えられ,救急を要する事態は日常の療育の過程を中断することに至る原因の1つともなり得るため,初期の適切な処置も重要になる.
本稿ではこれらの現場において遭遇する可能性のあるものについて,その徴候を見落とさないためのチェックポイントと医療機関に移送または受診するまでに行っておくべき応急処置のポイントについて述べる.
原因としては,原疾患そのものによるもの(てんかんや誤嚥など)と二次的(外傷など)なものとが考えられる.PTも常にこれらの因子の存在を知っておき,慌てずに適切な判断をして応急処置を行うことに心がける必要がある.
以下に,応急処置が必要とされる代表的なものについて順に述べていく.
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