icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル32巻4号

1998年04月発行

文献概要

とびら

選択の自由

著者: 神戸治1

所属機関: 1信濃医療福祉センター

ページ範囲:P.225 - P.225

文献購入ページに移動
 最近,地域の普通小学校に就学する肢体不自由児が多くなってきている.これは,家族や地域のなかで子どもを育てたい,育ってほしいという家族の願いや,肢体不自由児の学校生活における難しさや可能性が少しずつ教育サイドに理解されてきたためと思われる.しかし,願いがかなわず養護学校に家から通ったり,肢体不自由児施設に入所して養護学校に通学する子どもたちが,地域の小学校に就学する子どもたちより遥かに多いのが当県の現状である.

 肢体不自由児の教育は,他の障害児教育からやや遅れをとり発展してきている.肢体不自由児療育のなかで,医療・福祉が施設においては教育より先行して行われてきており,教育は施設内での学級という形態で始まった.昭和31年頃より,施設から離れた肢体不自由児養護学校が開校されるようになり,昭和44年にようやく全県に設置されたという経緯がある.昭和44年はそれほど昔のことではないから,肢体不自由児教育確立までには,関係者の並々ならぬご苦労があったのではないかと推察できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?