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書評
―木村謙太郎・石原享介(編)―在宅酸素療法―包括呼吸ケアをめざして
著者: 川上義和1
所属機関: 1北海道大学医学部第1内科
ページ範囲:P.366 - P.366
文献購入ページに移動 在宅酸素療法を享受している患者は最近6万人に達すると見られていて,わが国で最も成功した在宅医療と言われる.成功したという根拠は,科学的・臨床的な根拠に基づいて学会で適応基準が定められ,それに従って保険診療が行われていること,厚生省研究班で長年にわたる実態調査が行われ,その結果明らかになった問題点が解決されつつあること,患者のQOLの改善が明らかで,しかも医療費節減に著しく貢献していること,そして何よりも6万人という大規模な患者数に達したことなどであろう.
他方,適応基準の誤った解釈や在宅酸素療法の呼吸管理における偏った位置づけなど,一部で新しい問題点が生まれつつあるのも否めない.専門施設との緊密な連携という枠はあるものの,当初必要であった施設の認可や届け出の必要は一切なくなり,今後ますます普及が見込まれている在宅酸素療法である.
他方,適応基準の誤った解釈や在宅酸素療法の呼吸管理における偏った位置づけなど,一部で新しい問題点が生まれつつあるのも否めない.専門施設との緊密な連携という枠はあるものの,当初必要であった施設の認可や届け出の必要は一切なくなり,今後ますます普及が見込まれている在宅酸素療法である.
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