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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻11号

1999年11月発行

文献概要

特集 関連領域―代謝疾患と理学療法

脳腱黄色腫症の障害像とリハビリテーションアプローチ

著者: 木村伸也1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.807 - P.813

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 1.脳腱黄色腫症の病態,症候,治療

 脳腱黄色腫症は,血漿コレステロールが高値を示さず,コレステロールの還元体であるコレスタノールが文字どおり脳,末梢神経,腱などに蓄積する脂質代謝異常症であり,常染色体性劣性遺伝を呈する疾患である.

 本疾患の最初の報告は1937年にvan Bogaertらによってなされた.彼らは,若年性白内障,腱黄色腫,軽度の知能低下を示し,思春期以降進行して小脳症状,錐体路症状,仮性球麻痺を示し死に至る臨床症候と経過を呈した症例を報告した1-2).その後,他にも同じような症候を示す例が報告されてきたが,本疾患の病態生理については,1968年Menkesら3)が剖検例で神経組織にコレステロールおよびコレスタノールが蓄積していることを示し,本疾患が先天性脂質蓄積症であることが明らかになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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