icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻2号

1999年02月発行

文献概要

原著

障害高齢者に対する10回反復最大負荷での起立運動を用いた筋力トレーニングの効果

著者: 進藤伸一1

所属機関: 1秋田大学医療技術短期大学部理学療法学科

ページ範囲:P.135 - P.138

文献購入ページに移動
はじめに

 疾病や加齢による障害を持ちながら,まだ歩行可能な障害高齢者の歩行能力をできるだけ維持することは,寝たきり予防対策の重要な課題となっている1).そのためには,不活発な生活から生ずる廃用性の筋力低下を予防し,可能なら改善していくアプローチを,現在の施設や在宅ケアのプログラムに加えることが効果的と考えられる2)

 廃用性の筋力低下を予防するための簡便な方法として,リハビリテーション医療や高齢者の保健・福祉の現場では,腰かけ台から繰り返し立ち上がる起立運動が推奨されている3-6).この起立運動は全身持久力の改善にも用いられ,片麻痺の運動負荷テストに応用した窪田らの方法には,台の高さや回数などの負荷基準が示されている7).しかし,下肢筋力の維持・改善を目的とした起立運動については,台の高さや回数などの負荷基準は必ずしも明確でなく,その効果に関する報告もみられない.

 今回,歩行可能な障害高齢者を対象に,腰かけ台からの起立運動に10回反復最大負荷の負荷基準を応用した筋力トレーニングを実施し,その効果について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?