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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻4号

1999年04月発行

文献概要

とびら

不透明な時代

著者: 田中正則1

所属機関: 1国立療養所再春荘病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.225 - P.225

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 この3月に以前の勤務地の技師長が定年退官された.その方は,東京は神田で育ったちゃきちゃきの江戸っ子で,まさしく女傑というにふさわしく,私もやんちゃくれであったためよく叱られた記憶とともに,理学療法士協会の黎明期から活躍されてきた功労者の引退で,時代の移り変わりを感慨深く感じております.その方には,職場の部下として,社会人として,「常に公正であることの大切さ」をたたき込まれました.“公正”とは「広辞林」に,①かたよったり曲がったりしていないこと,②明白で正しいこと,と記述されており,特にかたよりがないというということの難しさを日常の診療場面や職場運営のなかで実感しております.診療業務に忙殺されるが故に,有形無形の患者とのトラブルに遭遇する機会が増えている今,個人,あるいは組織の対処の仕方が患者に適切であるか自分を含め考えさせられるときがあります.厚生省もこれからの医療は患者中心の医療と提言していますが,果して医療者と患者は公正な契約関係を結んでいるのでしょうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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