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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 嚥下障害/熱傷

広範囲熱傷患者の自己評価―3症例のself-esteemを通して

著者: 原崎淳子1 広村健1 縄井清志1 伊東浩一1 三木あゆみ1

所属機関: 1日本医科大学付属病院整形外科理学療法室

ページ範囲:P.255 - P.260

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 1.はじめに

 高度医療の発達により,近年,広範囲熱傷患者の救命率はめざましく向上している.それに伴い,延命後のQOLが重視されはじめ,リハビリテーション(リハ)や精神援助等が重要な位置を占めてくるようになってきた.

 熱傷は表在性の障害であり,その後遺症が主として体表面に存在するという特徴を持つため,広範囲熱傷救命後の患者は運動機能障害,外観の醜状という深刻な問題を抱えることとなる.そこで筆者らは,リハを遂行していく上で密接な関係にある,広範囲熱傷患者の心理面に着目した.

 患者心理で特に重要と考えられているものにself-esteem(SE)がある1).SEとは自尊心・自己評価と訳され,ジェームスは「成功/願望」という公式を提案した.つまり「これでよい」という自己価値基準に対応し,自分自身を受容していくことが障害の受容や訓練意欲につながると考えられる.

 本研究では,広範囲熱傷患者3例を観察・評価したところ,熱傷受傷後の自己評価の低さを認めたため,若干の考察を含めここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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