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Case Presentations
老人保健施設における多発性脳梗塞患者の介護支援計画と理学療法の実際
著者: 生田泰敏1 岩月宏泰2
所属機関: 1福友会老人保健施設リハビリテーション科 2稲沢市民病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.283 - P.287
文献購入ページに移動近年本邦では,人口の高齢化に伴い障害高齢者も増加してきている.これら障害高齢者に対する医療・福祉の充実が課題とされ,継続的に在宅療養ができる支援が望まれている1,2).障害高齢者にとって病院,老人保健施設は在宅に復帰するための重要な位置を占めており,なかでも老人保健施設は医療機関と自宅の中間施設として,その意義はますます重要となってきている3).病院,老人保健施設はともに多職種が患者に対してチーム医療を提供しているが,老人保健施設では組織構成上,病院と人員配置が異なることからチームアプローチの方法も異なってくる4).
病院ではコメディカル各部署の規模が大きく,各部署間で連携をとりながら他職種とも連携して目標に向けて治療していく.一方,老人保健施設では介護職員が多く,コメディカルの規模は小さいため個別に治療計画を立てて進めても限界があり,他職種との連携を図ることがより重要となる.橋本5)は,他職種との連携を効果的に促進するためには,①チームとして活動することの必要性を認識する,②信頼しあう,③援助方針の共有と役割の明確化を図る,ことの重要性を指摘している.
今回,我々の老人保健施設において,理学療法士が他職種との連携をとり,問題点,支援計画を共有化してチームアプローチを行い,自宅退所へと進めることができた症例を経験したので以下に報告する.
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