文献詳細
文献概要
プログレス
力学的平衡理論,力学的平衡訓練
著者: 福井勉1
所属機関: 1昭和大学医療短期大学理学療法学科
ページ範囲:P.368 - P.370
文献購入ページに移動 理学療法では障害を持つ人の運動機能から問題点を抽出するプロセスが最も重要であろう.何故かという疑問と,それはこの理由のためだといった自問自答を繰り返し,そして先輩達の良きアドバイスを受けながら臨床家として成長していく.成長の過程では,先輩のアドバイスに納得したり,あるいは納得できなかったりする.同時に自分の解釈に納得したと感じても,別のケースではその解釈では説明できない場合もある.ともかく,理学療法士として仕事をしているのだからどうして今そのような訓練をしているのか,自分なりに納得したいのは極めて自然の理であると思う.
「運動」というあまりにも深遠な課題に対して,謙虚に勉強していくとともに,臨床活動では知識だけでなく観察能力,更には「推論」が要求される.解釈をする上で論理の飛躍はなるべく避けたいと思うけれども,結果が伴わない場合や,あるいは論理の伴わない結果もある.これらの悩みをもつ理学療法士は多いのではないだろうか.そこであるパラダイムに乗ったり,降りたり,ああでもないこうでもないと悩んでしまう.
研究活動ではまだ臨床研究が少ない.私自身は「理学療法の臨床感のない,理学療法士の研究」をしている人を見ると,結局はその人の価値観に委ねられているのかと心配になるときがある.臨床なくして理学療法士があるはずはなく,理学療法もないはずと思うのだが……
「運動」というあまりにも深遠な課題に対して,謙虚に勉強していくとともに,臨床活動では知識だけでなく観察能力,更には「推論」が要求される.解釈をする上で論理の飛躍はなるべく避けたいと思うけれども,結果が伴わない場合や,あるいは論理の伴わない結果もある.これらの悩みをもつ理学療法士は多いのではないだろうか.そこであるパラダイムに乗ったり,降りたり,ああでもないこうでもないと悩んでしまう.
研究活動ではまだ臨床研究が少ない.私自身は「理学療法の臨床感のない,理学療法士の研究」をしている人を見ると,結局はその人の価値観に委ねられているのかと心配になるときがある.臨床なくして理学療法士があるはずはなく,理学療法もないはずと思うのだが……
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