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Case Presentations
貧血による胎児仮死で低酸素脳症を引き起こした1症例
著者: 中筋八千代1 寛山佳史2
所属機関: 1国立療養所南九州病院リハビリテーション部 2国立療養所南九州病院小児科
ページ範囲:P.371 - P.376
文献購入ページに移動脳性麻痺の主な原因としては,周産期の胎児仮死,低出生体重等による低酸素脳症や脳血管障害が挙げられるが,稀に貧血1)によるものもあり,その報告は少ない.早期発見早期治療の臨床に携わっている筆者らにとっても,ここに紹介する症例は初めての経験であった.
乳幼児期は日々刻々変化するので,毎回の治療場面で分析・評価し,理学療法を実施することが基本である.また同時に,臨床経験を重ねると,初期評価時にある程度の予後予測が立てられるので,将来を見据えての理学療法を展開することが必要だと考える.そのためには,「臨床から学び,仮説をたてて治療し,検証する」ことが重要であるが,本症例の経験はそのことを再確認させてくれた.
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