icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻5号

1999年05月発行

文献概要

Case Presentations

貧血による胎児仮死で低酸素脳症を引き起こした1症例

著者: 中筋八千代1 寛山佳史2

所属機関: 1国立療養所南九州病院リハビリテーション部 2国立療養所南九州病院小児科

ページ範囲:P.371 - P.376

文献購入ページに移動
 Ⅰはじめに

 脳性麻痺の主な原因としては,周産期の胎児仮死,低出生体重等による低酸素脳症や脳血管障害が挙げられるが,稀に貧血1)によるものもあり,その報告は少ない.早期発見早期治療の臨床に携わっている筆者らにとっても,ここに紹介する症例は初めての経験であった.

 乳幼児期は日々刻々変化するので,毎回の治療場面で分析・評価し,理学療法を実施することが基本である.また同時に,臨床経験を重ねると,初期評価時にある程度の予後予測が立てられるので,将来を見据えての理学療法を展開することが必要だと考える.そのためには,「臨床から学び,仮説をたてて治療し,検証する」ことが重要であるが,本症例の経験はそのことを再確認させてくれた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?