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特集 最新・理学療法関連機器
在宅における環境制御・コミュニケーション機器
著者: 神沢信行1 山嵜敏夫1 山下隆昭1
所属機関: 1兵庫県立総合リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.402 - P.408
文献購入ページに移動リハビリテーションの場面においては,日常生活活動の自立が目標のひとつとなるが,重度の障害により自立が困難な場合では介護量の軽減をどのように図るかということも重要である.この介護量の軽減を図る方法としては,対象者の日常生活活動能力の向上,介助者への介護方法の指導,機器の導入などがある.
重度身体障害者が日常生活活動を遂行する上においては,介護者の確保は重要な要素である.介護者は家族である場合がほとんどで,献身的な努力には頭が下がる思いである.しかし,家族の健康などにも留意して,ヘルパーやショートステイなどの導入も検討していくべきであると考える.家族の介護は,いわゆる「痒いところに手が届く」介護であり,息の合った介護がされている.そのために,ヘルパーなどの導入には消極的な場合もあるが,家族の心身における健康と障害をもっている人自身の自立のために,他者の導入も必要であると考える.第33回日本理学療法士学会において,故定藤教授は講演のなかで「介助を頼むことができることも自立である」と述べられたが,街頭で介助を依頼することのみならず,自宅におけるヘルパーの導入もこの主旨に則っていると思われる.
本稿では,介助量の軽減のみならず機器の導入による自立,および最近脚光を浴びている介助犬についても触れてみたい.
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