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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻7号

1999年07月発行

文献概要

プログレス

高齢者の感染予防対策―最近の進歩

著者: 渡辺修一郎1

所属機関: 1東京都老人総合研究所地域保健部門

ページ範囲:P.510 - P.511

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 1.はじめに

 衛生水準の向上や栄養状態の改善,予防接種の普及などにより感染症は減少してきた.しかし,社会環境の変化,特に人・物の移動の迅速化・国際化,高齢化,医療の高度化などに伴い,輸入感染症や日和見感染,様々の耐性菌,新興・再興感染症が問題となるなど,感染症はいまだ大きな脅威である.世界的にも感染症による死亡は総死亡の3分の1を占め,最大の健康問題の1つである1).この状況のもと,明治20年に施行された伝染病予防法にかわり,平成11年4月より「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」が施行されている2)

 高齢者では,集団生活を営むハイリスク者を中心に,毎年インフルエンザにより大きな被害を受けている.筆者らの調査では,1996/1997シーズンには特別養護老人ホームの36%にインフルエンザ様疾患の発生をみている3).本稿では,インフルエンザを中心に,高齢期に問題となる感染症予防対策の最近の動向をとり上げる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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