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文献概要
講座 高次神経機能障害のリハビリテーション・3
無視症候群
著者: 石合純夫1
所属機関: 1東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門
ページ範囲:P.513 - P.519
文献購入ページに移動はじめに
無視症候群とは,病巣と対側の空間あるいは身体における出来事に対する認知,知覚,行動,運動の変化を指し,主に右半球損傷後に起こる1).無視症候群には,半側空間無視,消去現象,病態失認,運動無視,半側身体失認などが含まれる.このうち,半側空間無視の頻度が最も高い.半側空間無視が発症後1か月以上持続する場合には,リハビリテーションの阻害要因となることが多いので,重点的に解説したい.病態失認,運動無視,半側身体失認は,急性期中心にみられる症状である.消去現象は,症候学的には興味深いが,それ自体が問題となることは少ないので解説を省略する.
無視症候群とは,病巣と対側の空間あるいは身体における出来事に対する認知,知覚,行動,運動の変化を指し,主に右半球損傷後に起こる1).無視症候群には,半側空間無視,消去現象,病態失認,運動無視,半側身体失認などが含まれる.このうち,半側空間無視の頻度が最も高い.半側空間無視が発症後1か月以上持続する場合には,リハビリテーションの阻害要因となることが多いので,重点的に解説したい.病態失認,運動無視,半側身体失認は,急性期中心にみられる症状である.消去現象は,症候学的には興味深いが,それ自体が問題となることは少ないので解説を省略する.
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