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特集 中高年者のスポーツ障害
剣道愛好家のスポーツ障害と理学療法
著者: 田中聡1 宮本賢作2 山田英司1 江村武敏1 辻伸太郎3 森諭史3 乗松尋道1
所属機関: 1香川医科大学医学部附属病院理学療法部 2香川医科大学・第1解剖学 3香川医科大学・整形外科
ページ範囲:P.559 - P.567
文献購入ページに移動近年,生涯スポーツが重要視されるなかスポーツ人口は増加傾向にあり,中高齢者も様々な形態でスポーツを楽しんでいる.その中でも剣道は児童と高齢者が対戦でき,かつ少年期から高齢に至るまで長期間継続可能な数少ないスポーツの1つである.また,高齢者が高段者となり高度な技を有することも剣道の特徴である.
スポーツ安全協会の統計によると,剣道における全活動内容中の障害発生率は0.38%であり,スポーツ障害全体の平均0.94%と比較してかなり低率で比較的安全なスポーツであるといえる1).しかし剣道は,防具をつけているとはいえ竹刀を用い相手と有効な打突を競い合う格闘技であることに違いなく,相手との接触,体当たりなどが行われるコンタクトスポーツでもある.また,裸足で床面を跳躍することが多く剣道特有のスポーツ外傷・障害が発生していることも事実である.
本稿では長期間剣道を継続している中高齢選手を中心に,剣道によるスポーツ外傷・障害(本稿では両者を総称して傷害と呼ぶ)の発生状況からその要因を検討し,傷害に対する理学療法の在り方について述べる.
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