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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル33巻9号

1999年09月発行

文献概要

プログレス

スリングセラピー

著者: 中島雅美1

所属機関: 1西日本リハビリテーション学院理学療法学科

ページ範囲:P.674 - P.676

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 1.はじめに

 最近スリングセラピーという手技の講習会が全国的に行われるようになってきている.筆者は現在スリングセラピー研究会の一員として勉強させていただいているので,この場を借りてスリングセラピーについて簡単に紹介してみたい.

 もともとスリングは,理学療法の目的を達成するために臨床で考案工夫された道具の1つである.最も有名なものとして1940年代の第2次大戦中に,戦傷者の理学療法を行うなかでロンドンで考案されたGuthrie-Smith懸垂訓練装置がある.またもう1つ,HKY式オーバーヘッドフレーム滑車おもり運動練習装置が,スリングだけでなく多くの運動が行える万能訓練装置として本邦で開発された.

 しかしこれらは,フレーム等が固定式で多くの滑車やロープを必要とし,装置の着脱も面倒で,結果として現実に使用されていない.今回紹介するノルディスクスリング装置を使用したスリングセラピーは1992年にノルウェーで考案され,欧米諸国とくにドイツで広まっているが,既存の理学療法技術にスリングの特性を採り入れたものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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