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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル34巻1号

2000年01月発行

文献概要

1ページ講座 診療記録・1

円滑な診療記録の工夫

著者: 荒木茂1

所属機関: 1石川県リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.60 - P.60

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 1)はじめに

 診療記録は診療報酬を得るための保険請求の根拠として必ず書かなくてはいけないものである.

 「理学療法(Ⅰ)または(Ⅱ)の実施に当たっては,理学療法士はすべての患者の機能訓練の内容の要点及びその実施時刻の記録を作成する.」(平6.3.16保険発25)と記載されている.ここでは機能訓練の内容と実施時刻とあり,その他の書くべき事項には特に記載がない.ほとんどの理学療法士は1日に多くの患者の診療を行い,その合い間に記録を書かなければならず,診療を実施した時刻を記載するだけでも大変なことだろう.

 複雑40分,簡単15分以上,複雑は1日12人以内,簡単は36人以内と決められているが,患者数と治療時間をかけると480分になり,8時間労働のなかで実施するとすれば理学療法士は記録を書くどころか便所へ行く暇もない.25人患者を診たら25冊の診療記録を書く時間が必要になる.診療記録の出し入れを含めて,1冊に2分間かけようものなら50分もかかってしまう.こんな無茶な施設基準の規則のなかで縛られている以上,理学療法士は記録を充実させる意欲さえも失ってしまうだろう.

 筆者はいくつかの病院に勤務し,また現在の石川県リハビリテーションセンターを開設するための準備室に勤務する機会を得た.その時に,いかに記録を書く環境づくりをするかについて工夫してきたので,その点について述べさせていただきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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