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文献概要
とびら
「苦情」をどう受け止める?
著者: 岩井信彦1
所属機関: 1赤穂中央病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.683 - P.683
文献購入ページに移動 私が勤務する病院では,介護保険がスタートするにあたり,居宅介護支援事業所を開設した.職員でケアマネジャーである者が兼務することとなり,そのなかに私も含まれていた.4月を目前に,私自身が初めてケアプランを立てる方と面接することになった.ケアマネジャーとしての初めての仕事である.部屋に入るなり,「○○さん,私がケアプランを立てさせていただく岩井です.」と真っ先に名刺を差し出し自己紹介をした.目の前にいるのは下腿装具を装着した70歳代後半の男性脳卒中片麻痺者である.
しかしよく考えてみると,今まで自分の担当になった患者に,名刺を出してまで自己紹介したことはなかったような気がする.前出の男性も,もし医療保険でリハビリの患者として出会っていたなら,名刺を差し出すことはなかっただろう.医療保険で相対した患者と,介護保険で相対した要介護者と,同じ障害高齢者でありながら接する態度を変えている自分をそこに発見して,ショックを受けたのと同時に,初めて医療保険と介護保険の違いを肌で感じた瞬間でもあった.
しかしよく考えてみると,今まで自分の担当になった患者に,名刺を出してまで自己紹介したことはなかったような気がする.前出の男性も,もし医療保険でリハビリの患者として出会っていたなら,名刺を差し出すことはなかっただろう.医療保険で相対した患者と,介護保険で相対した要介護者と,同じ障害高齢者でありながら接する態度を変えている自分をそこに発見して,ショックを受けたのと同時に,初めて医療保険と介護保険の違いを肌で感じた瞬間でもあった.
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