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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル34巻10号

2000年10月発行

文献概要

特集 悪性腫瘍治療の進歩と理学療法

骨髄移植前後のリハビリテーション

著者: 星野敬子1 小山祐司2 矢部普正3 古野薫2 石田暉2

所属機関: 1東海大学医学部付属病院リハビリテーション科 2東海大学医学部付属病院リハビリテーション学教室 3東海大学医学部付属病院小児科学教室

ページ範囲:P.691 - P.696

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 1.はじめに

 骨髄移植は,白血病や再生不良性貧血先天性免疫不全などに対する画期的かつ根治を期待しうる治療法として,その有用性が広く知られている.しかしその一方で,骨髄移植の前処置に用いる抗癌剤の大量投与や,放射線の全身照射,無菌室での隔離・安静は,患者の全身的な機能を著しく低下させ,医原性の廃用症候群を引き起こす.また,無菌室での隔離状態により,情緒不安定や易感受性などの心理的問題を生ずる患者が少なくない.

 このため骨髄移植のリハビリテーションでは,高度な全身管理やハイリスク下で,廃用症候群の合併を防ぎ,身体機能の向上を図ると共に,精神的支援も考慮しなければならない.

 本稿では,多面的なアプローチが必要とされる骨髄移植のリハビリテーションについて,チーム医療を重視した当院での具体的対応を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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