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特集 悪性腫瘍治療の進歩と理学療法
脳腫瘍患者の理学療法
著者: 佐野裕子1 冬木寛義1
所属機関: 1東京医科大学病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.703 - P.708
文献購入ページに移動 1.はじめに
脳腫瘍はその性質がどのようなものでも何かしらの治療を行わない限り“致命的”であること,またその表出する障害像は多岐にわたることより,理学療法のアプローチを定型化することは難しい.米国におけるDRG/PPS(診断群別包括支払い制度)に端を発して,本邦においてもクリニカルパスの導入などの「治療の標準化」が提唱されており,リハビリテーション医療においても例外ではない.
しかしながら,脳腫瘍例の理学療法においては,腫瘍の発生部位や病理的な性格,それによる身体症状および環境など個別的要因により標準化は困難であり,ケースバイケースの対応に迫られる.進行性であり命に関わる疾患であることから,QOLの向上のためには何ができるのか,理学療法遂行上困惑難渋する症例も多い.
本稿では脳腫瘍の概要を述べ,食道癌からの転移性脳腫瘍の症例を紹介し,理学療法上の留意点について述べる.
脳腫瘍はその性質がどのようなものでも何かしらの治療を行わない限り“致命的”であること,またその表出する障害像は多岐にわたることより,理学療法のアプローチを定型化することは難しい.米国におけるDRG/PPS(診断群別包括支払い制度)に端を発して,本邦においてもクリニカルパスの導入などの「治療の標準化」が提唱されており,リハビリテーション医療においても例外ではない.
しかしながら,脳腫瘍例の理学療法においては,腫瘍の発生部位や病理的な性格,それによる身体症状および環境など個別的要因により標準化は困難であり,ケースバイケースの対応に迫られる.進行性であり命に関わる疾患であることから,QOLの向上のためには何ができるのか,理学療法遂行上困惑難渋する症例も多い.
本稿では脳腫瘍の概要を述べ,食道癌からの転移性脳腫瘍の症例を紹介し,理学療法上の留意点について述べる.
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