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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル34巻10号

2000年10月発行

文献概要

入門講座 退院指導・2

人工股関節術後患者の退院指導の実際

著者: 神先秀人1 飯田寛和2 中村孝志2 池添冬芽3

所属機関: 1京都大学医学部附属病院理学療法部 2京都大学医学部附属病院整形外科学教室 3京都大学医療技術短期大学部理学療法学科

ページ範囲:P.717 - P.723

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 Ⅰ.はじめに

 人工股関節置換術(THA)後の晩期合併症として,ゆるみ(loosening)や骨融解(osteolysis),脱臼などがあげられる.これらに対し,人工関節や手術方法において種々の改良が試みられているが,未だ克服されるに至っていない.したがって,これらの合併症を予防するための人工股関節保護に力点を置いた指導が必要となる.

 しかし,やみくもに活動制限を加えることは,患者の不安を高め,ADLやQOLの低下を招きかねない.更に,THAの対象者が比較的高年齢層であるため,活動性の低下は,骨粗鬆症や心肺機能の低下など“老化現象”を助長することに直結する.すなわちTHA術後の退院指導にあたっては,合併症の予防,身体機能の維持,QOLの向上といった3点を考慮に入れての指導が求められる.

 本稿では主に変形性股関節症(股OA)患者のTHA術後退院指導に関して概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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