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移乗機による排泄介助の試み
著者: 佐藤春彦1 永山定男2
所属機関: 1広島大学医学部保健学科理学療法学専攻 2南大和病院リハビリテーション室
ページ範囲:P.819 - P.821
文献購入ページに移動洋式トイレでの排泄に要求される動作は大きく分けて,便器への立ちしゃがみと衣服の着脱である.このどちらかを介助するだけなら,1人の介護者でも可能である.しかし,立位が不安定で衣服の着脱もできない重度高齢障害者を,1人で介助してトイレで排泄させるという場合は大きな困難を伴う.こうした介助の困難さにより,被介護者は自らの好みに関わらず,ベッド上での排泄を余儀なくされる恐れもある.
便器への立ちしゃがみと衣服の着脱のどちらか一方を介助機器で補えば,介護者に過度の負担をかけず,障害者に洋式トイレを使用させることが可能になるかもしれない.この仮説の下,我々は便器への立ちしゃがみを介助する機器として,衣服の着脱が可能な移乗機を用意した.移乗機が実際の排泄介助場面で有効に使われるか否かを明らかにすることを目的に,2か所の老人保健施設において調査したので報告する.
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