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雑誌目次

雑誌文献

理学療法ジャーナル34巻12号

2000年12月発行

雑誌目次

特集 21世紀の理学療法教育

EOI(essences of the issue)

ページ範囲:P.849 - P.849

 平成11年度に大綱化された新しい厚生省指定規則によって,21 世紀に向けた理学療法士教育は動き出した加えて,国家試験の日程が繰り上げられることになっている.これらの改正の意義と与える影響について考えた.教育改革のまっただ中で取り組まれているカリキュラム改正の内容や教育上のさまざまな工夫,システム改革,今後の課題や展望などについて,夜間部をもつ専門学校,大学,大学院の立場から報告した4つの養成施設のユニークな教育活動も具体的に紹介した.

大綱化と教育環境の変化

著者: 潮見泰藏 ,   内山靖 ,   松田祐一 ,   西條富美代

ページ範囲:P.851 - P.856

 1.はじめに

 平成11年4月に指定規則の改正が行われ,理学療法士養成施設(以下,養成施設)では新しいカリキュラムに基づいた教育が開始された.本改正の狙いの1つには「教育の大綱化」が挙げられる.

 本稿では大綱化の意味について,まず指定規則改正の背景と経緯について整理し,新たな指定規則の概要について述べる.また,指定規則改正後の教育環境がどのように変化し,今後どのような変化が予想されるのかについて各養成施設へのアンケート結果を踏まえて検証する.

専門学校におけるカリキュラム編成

著者: 高濱照 ,   中島喜代彦

ページ範囲:P.857 - P.864

 1.はじめに

 本学院では,厚生省指定規則が1999年度より改正されるという情報を得たため,1998年8月から「大綱化および単位制」を前提にカリキュラムの再編成に着手した.大綱化になればカリキュラムをかなりの自由度で編成できることになり,本学院の独自性を打ち出せる絶好の機会であると考えた.そこでカリキュラム再編成にあたっては専任教員(9名)で十分論議を重ねながら作業を進めた.

 まず最初にカリキュラム再編成の目標を全員で一致させるために,①どのような人材を養成するか,というテーマから論議を開始した.次に,その目標に到達するために,②科目設定をどうするか,③教育課程の進度をどうするか,④試験の日程をどうするか,⑤進級の基準をどうするか,という過程で論議が進んだ.学則改正も同時進行で行い1999年3月中旬に新カリキュラムが完成した.

 厚生省の最終通達では,新指定規則は2000年度からの施行でもよいということであったが,本学院では1999年度より新入生および1年次留年生に対して新カリキュラム(以下,新カリ)を実施した.現在,新カリは2年目に入り,昼夜間部とも1,2年生が新カリ,昼間部3年生と夜間部3,4年生が旧カリキュラム(以下,旧カリ)体制となっている.

 本稿では,本学院の新カリについて,再編成時の過程を辿った形で紹介し,更に1年間新カリを実施した結果として,筆者が担当する解剖生理学Ⅱを例にとり,その成績を報告する.

大学におけるカリキュラム改正と教育改革

著者: 松村秩 ,   大橋ゆかり ,   水上昌文

ページ範囲:P.865 - P.870

 1.はじめに

 諸外国においては社会の各分野の改革,自由化が進められているが,先進諸国に大きく遅れをとっているのが,我が国の大学改革であり医療改革だといわれている.かつて,大学は日本社会のエリートを養成する役割を果たしてきたが,今や大学は大衆化しており,大衆教育としての大学のあり方が社会的に厳しく問われている.

 特に我が国の大学は外国と比べて閉鎖的で自由化が遅れており,大学組織や人事の既得権を守ることに大学は重点を置いている.受益者として教育を受ける立場の学生に対するサービスの質については問われることなく,教える者の論理が優先され,学生側の論理についての視点が軽視されていた.いわば,制度疲労をきたした大学教育制度を抜本的に改革することが,待ったなしに求められているのが現状である.

大学院と今後の展望

著者: 嶋田智明 ,   日高正巳

ページ範囲:P.871 - P.879

 1.はじめに

 1991年(平成3年)の大学審議会の提言に基づき,文部省は同年6月,大学設置基準,短期大学設置基準ならびに大学院設置基準を大幅に改定した.

 大学設置基準の改定で,各大学には大学自己評価システムの作成,教育方法,施設・設備の改善が求められるとともに,社会人の修学が容易になるような昼夜開講制,科目履修制度,国内外の他の大学との単位互換制度などの設置も認められるようになり,各大学ともそれぞれに工夫を凝らすようになった.

 一方,大学院設置基準の改定により,社会人入学枠の設定,大学院大学の設置などが具体的に進行しており,更に93年の夜間制,昼夜制大学院の拡充の提言により,大学院改革は活発,かつ着実に進んでいる1)

 我が国では,現在のところ理学療法学に関する大学院は神戸大学を始めとして7校あり,そのうち博士課程のあるものは広島大学,札幌医科大学それに北里大学の3校のみである.なお,神戸大学大学院医学系研究科保健学専攻(修士課程)(以下本大学院)は平成11年に設置された.

 本稿では,以上の点を踏まえ,本大学院を例にとり上げ,その設置の理念・目的ならびに教育・研究の特徴を概説するとともに,大学院生の動向や指導教員をはじめとするその人間関係の重要性,それに社会人入学制度の利点や問題についても触れ,最後に大学院の課題や今後の展望についても言及してみたい.

私たちの取り組み

1.専門学校におけるカリキュラム改訂の取り組みと現状

著者: 伊藤恭子 ,   村上朋彦

ページ範囲:P.880 - P.882

 1.はじめに

 社会の規制緩和施策の流れが反映され,1999年3月,理学療法士・作業療法士養成施設指定規則(以下,指定規則)が改正された.主な改正点は教育内容の大綱化,単位制の導入および専任教員の増員と経験年数の引き上げである.1989年に施行された前回の改正では授業科目とその時間数が細かく規定されたため,各養成施設の教育カリキュラム編成に大きな違いはなかったと思われる.今回の改正により授業科目と時間数の規定がなくなり,かわって教育内容の概要が示され教育現場の独自性が発揮できることになった.また,単位化されたことにより専門学校から大学への編入の道が開かれた.

 本学院ではこの改正に対応すべく検討を開始し,1999年4月より新カリキュラムに変更した.現在は従来のカリキュラムを読み替える段階に留まっているが,今後,21世紀における専門学校の役割も含め検討を重ねる予定である.現段階での新カリキュラムと2年次で実施している臨床基礎実習の取り組み等について報告する.

2.全人的教育をめざし,良き支援者となるために

著者: 酒井桂太

ページ範囲:P.883 - P.885

 1.はじめに

 本校は平成6年(1994年)4月に昼間部のみの専修学校として開校した.学科は4年制の理学療法士科と作業療法士科および2年制の介護福祉士科を設置している.開校7年目であり,まだまだ十分な実績をあげているとは到底いえない状況にあるが,本校の理学療法教育を中心にした教育の取り組みについて2,3紹介したいと思う.

3.問題解決型学習を主体とした理学療法教育

著者: 永崎孝之 ,   鹿毛治子 ,   二宮省悟 ,   木村徳久 ,   濱田輝一

ページ範囲:P.886 - P.888

 1.はじめに

 大綱化および単位制を柱とした新指定規則が施行され,各養成校で自由に科目設定ができるようになった.これにより各校の独自性が打ち出せるようになった反面,教育内容について養成校が重い責任を負ったのも事実といえよう.

 今回の指定規則の改正に伴い,当学院では,「学生の問題解決能力をより高め,思考力および判断力を養う」ことを第1目標としてカリキュラム編成を行った.そのなかでも,平成8年度より実施している問題解決型学習を充実させ,そこに教育の主眼を置くことにした.

 本稿では,その問題解決型学習について紹介することにしたい.

4.札幌医科大学における取り組み

著者: 吉尾雅春

ページ範囲:P.889 - P.890

1.カリキュラム改正

 札幌医科大学保健医療学部では今回の厚生省指定規則の改正とは別に,4年前からカリキュラム委員会を設置して本学における教育のあり方について検討を重ねてきた.厚生省の指定規則も平成12年度に改正する動きがみられたことから,本学のカリキュラムもその時期を合わせて,平成12年4月に大幅改正を行うに至った.一般教育科目34科目,専門科目75科目,合計109科目で構成され,卒業要件は一般教育科目26単位以上,専門科目93単位以上,更に学科,一般教育科目,専門科目を問わず5単位,合計124単位以上の修得である.

 その改正で特に力を注いだ具体的事項は,

 1)学生の自主性を育成し,尊重する.

 2)学生の積極的学習に要する時間を確保する.

 3)学生の思考能力を高め,問題解決能力を高める.

 4)講義時聞を削減し,学生のゆとりを生む.

 5)効果的な講義にするために,1講義時間を60分にする.

 6)学部全体で保健医療学を指向する.

 7)医学部,他大学との単位互換を実現する.

などである.それぞれは独立した項目というよりは相互に関連し合うものであるので,以下の項目にまとめて,本学の特徴を紹介する.

とびら

私の「転機」

著者: 松崎太郎

ページ範囲:P.847 - P.847

 早いもので,7年間お世話になった病院を退職して金沢大学医学部保健学科理学療法学専攻に編入学して10か月が経ちました.

 病院に勤めていたときは,患者と接しながら,毎日が繰り返しのように感じていたと思います.私が勤務していたのは病床数60の個人病院で,患者さんは寄り合い所のように元気にリハビリに通って来る人も多く,生意気にも「病院に何しに来ているのだろう?」と考えることもありました.

あんてな

米国の医療制度と在宅リハビリの関わり

著者: 早野真佐子

ページ範囲:P.892 - P.894

 Ⅰ.米国医療制度の転機

 米国では,1980年代の連邦政府によるDRG(診断関連グループ)制度導入により,病院は在院期間を大きく短縮させる必要性に迫られた.DRG制度では,診断関連グループに対する病院への医療費償還額があらかじめ決定されているので,同一の診断関連グレープに属する患者の医療費は,入院期間の長短にかかわらず,決められた定額しか支払われない.つまり,患者が長く入院すればするほど,病院は赤字経営となる可能性が高くなる.逆に,短期間で効率的に質の高いケアを提供できる病院は,経営効率が高まり良好な経営状態を保つことができるわけである.最初は連邦政府の運営する高齢者対象のメディケア患者に適用すべく導入された制度であるが,政府ができるのなら民間でやっていけない訳はない,とばかりに民間の保険会社もすぐこの方法に追随した.

 80年代末には,このような状況に危機感を抱いた東部の病院で,患者ケアの質を維持しながらもケアの効率化を計るケースマネジメントが初めて導入された.ケースマネジメントの中心的なツールであるクリティカルパスは,病院内における同一疾患グループに属する患者のケアを標準化することに成功し,在院期間短縮に大きく貢献した.言うまでもなく,ケースマネジメントは,急性期ケアを行う病院を中心に全米で急速に広まっていった.更に 90年代に入ってからのマネッジドケアの隆盛が,患者の早期退院に拍車をかけた.こうして,全米において,急性期ケアを効率的に効果的に行い,患者を中間施設や家庭へ早期退院させざるを得ない状況が現出したのである.患者は今まで以上に重い状態で自宅や中間施設へ退院していくことになった.一応急性期を脱して状態は安定したものの,まだ各種のヘルスケア専門家によるケアを必要とする患者たちが,数多く地域に帰っていくことになったのである.

TREASURE HUNTING

「歴史に学び,歴史を創る」精神に導かれ―忠谷 深氏(杉本病院リハビリテーション科)

著者: 編集室

ページ範囲:P.895 - P.895

 石川県加賀市橋立が,江戸時代から明治初頭にかけて,日本海交易の拠点として「北前船」が行き交って賑わっていたことは案外知られていないかもしれない.北は能登半島外浦,南には天然記念物「鹿島森」から三国「雄島」が遠望でき,東には霊峰「白山」,そして西には洋々と輝き連なる「日本海」,こんな自然の恵みと先人から受け継がれた進取の気象に育まれて大きくなったと自称されるのが,20世紀最後の本欄にご登場いただいた忠谷深氏.なるほど,右の写真でみるように,堂々たる体躯(身長183cm,体重90kg)である.

プログレス

PET(positron emission tomography)でみる脊髄の機能

著者: 吉澤今日子

ページ範囲:P.896 - P.898

 脊椎脊髄疾患の治療においては,診断の確立,治療法の選択とその時期および具体的手技,なかんずく外科的治療や理学運動療法を主体としたリハビリテーション医療をより迅速かつ高次元で遂行するため,脊髄機能障害の発生高位とその程度2,4,8),更には可逆性と可塑性3,5,6,9)を可能な限り正確に評価することが最も重要な事柄である.こういった観点から,脊髄造影や造影後CT,high-resolution MRIといったビジュァルで評価できる診断手技を利用し,脊髄形態とその機能評価の関連性について数多くの臨床的研究が行われている5,9).しかしながら,病態生理学的な脊髄機能障害の診断や評価はMRIで撮像された脊髄変形や脊髄萎縮とは決して似たものではなく,そのため筆者の教室では,脊髄機能の評価には筋電図や脊髄誘発電位,運動誘発電位といった電気生理学的検査2,4,8)を加えて診断し,可能な限り多角的な評価を目指してきた.

 一方,PET(positron emission tomography)は,ポジトロン(陽電子)を放出するアイソトープで標識された薬剤を投与し,その体内分布をPET装置を用いて映像化する機能診断法である.全身の各臓器,組織の血流や代謝の変化が断層像として表わされ,更にはその定量化が可能である.通常の核医学検査と比較すれば,①感度と分解能が優れている,②定量性が高い,③被検者の被爆線量が少ない,④体内で代謝される生化学,生理学的に重要な物質を直接標識できる,などがその利点である.筆者らは脊髄,とりわけ頚髄の機能評価を18F-2-fluoro-deoxyglucose(18FDG)-PETで行い,特に頸髄症や頸髄損傷における残存脊髄機能の評価,予後や可塑性の評価7,11,12)を行ってきたので,その方法論や結果,将来的展望にも言及しながら論述する.

入門講座 退院指導・4

老人保健施設入所者の退院指導の実際

著者: 羽田冨美江 ,   佐々木春美 ,   山本勉 ,   大村裕加

ページ範囲:P.899 - P.904

 Ⅰ.はじめに

 中間施設である老人保健施設の入所者へのリハビリテーションは,家庭復帰を目標とした生活障害に対する多職種によるチームアプローチが基本となる.そのアプローチは,実際の生活場面で24時間体制の下で行われるため自立支援には効果的である.しかし,その対象者の大半が,慢性期で体力低下を伴った重度障害や重複障害,そして症状の重い痴呆を有した老人であるため重介護を必要としている.社会面からみても,高齢夫婦世帯や独居,介護者の就労,ストレスの増大,介護不安など,家庭復帰を困難にする要因も多い.

 本稿では,当施設利用者の状況と実態調査から,様々な問題を抱えた高齢障害者を支援していく老人保健施設の退所指導に何が必要かを探るとともに,退所に向けて行うチームアプローチのなかでのリハスタッフの役割について,当施設の実際とその背景にある考え方を述べることにする.

講座 運動発達障害・6

運動発達障害に対する理学療法―養護学校における経験から

著者: 山口香奈子

ページ範囲:P.905 - P.909

はじめに

 全国の養護学校に勤務する理学療法士の立場は,都道府県によって,あるいは学校によってそれぞれ異なると思われる.筆者は養護学校での研修をきっかけに,養護・訓練教諭の資格試験をうけ,東京都の職員として採用された.

 初めは,学校という教員組織のなかで主導的に訓練を進めていく自信がなく,できれば病院や施設で経験を積んでから養護学校に勤務したいと考えていた.自信がないのは今も同じだが,この職場が大好きで,養護学校に就職できて良かったと思っている.それは多分,養護学校が子どもたちにとっても大好きな場所だからだと思う.

 学校は,ほとんどの子どもにとって安心できる楽しい場所である.初めはなかなか馴染めない子どもも,安心できる楽しいところになるよう,先生たちは取り組んでいる.学校は全人格的に発達を促すところであり,1人ひとりの実態や課題を見据え,子どもの心や全身の感覚に働きかけ,笑顔や興味を誘い,楽しさや,(何かを)やりたい気持ち,意欲を積み上げていく.その過程を一緒に過ごせることは,筆者にとってもとても幸せなことだ.

 今回,このような場をいただいたので,養護学校の子どもたちの様子,教員の関わりなどを紹介し,同じような子どもを診ている病院や施設の方々と連携を深められればと考えている.

1ページ講座 診療記録・12

退院時サマリー

著者: 山田美加子

ページ範囲:P.910 - P.910

 入院患者の治療経過の総括である退院時サマリーは,医師や看護職では通例のものとなっているが,理学療法でも不可欠なものである.当院の理学療法診療録は,医師カルテとともに1冊に綴じ込まれた一括方式で,入院・外来カルテとも患者と共に移動している.そのため,理学療法記録は多くの医療者の目に触れている.

 当院では,開院当初(平成元年)から理学療法の退院時サマリーを作成し,現在(平成11年11月末)までに延べ2,059枚が保管されている.

資料

第35回理学療法士・作業療法士国家試験問題(2000年3月3日実施) 模範解答と解説・Ⅵ―理学療法・作業療法共通問題(3)

著者: 坂井泰 ,   高橋正明 ,   内藤延子 ,   水間正澄 ,   渡辺雅幸

ページ範囲:P.911 - P.916

書評

―村上重紀(著)―「老人ケアかるた―ケアのなかの言葉」遊び心豊かにケアの本質を描く

著者: 鎌田實

ページ範囲:P.917 - P.917

 ぼくが,村上重紀の名前を始めて目にしたのは10年前のことだ.彼は三好春樹氏と稲川利光氏といっしょに「遊びリテーション」(医学書院刊,1989年)を引っ下げてケアのオモテ舞台に登場してきた.センセーショナルだった.彼らの視点の若々しさに脱帽したのを覚えている.

 その名著の「あとがき」で村上重紀は「遊び心」とは,何かに恋すること,と語っている.地域包括ケアシステムの完成された保健・医療・福祉・を実践する御調町で,保健福祉総合施設付属リハビリテーションセンター次長として活躍しながら,したたかに「遊び心」を持ちつづけていた.村上重紀は老人ケアに恋をしているのかも知れない.そんな気がする.

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文献抄録

ページ範囲:P.918 - P.919

編集後記

著者: 吉尾雅春

ページ範囲:P.922 - P.922

 2000年12月,いよいよ20世紀のフィナーレです.こういう時代に生きていたことを単純に喜びたいと思います.20世紀では,それまでの世紀からは想像もできない科学の力で世界に変化が起こりました.未曾有の戦争体験は高度成長,宇宙開発,原子力開発,国際化,情報社会,そしてIT革命等々につながり,一般人では想像できないような社会が限りなく身近に存在するようになりました.一方で,我が国の急速な社会変化は当然のように社会そのものに歪みを生み,高齢社会,少子化,更にその子供たちの思考力の低下や粗暴化など,21世紀に向けて厳しい現実を私たちは突きつけられています.これらの諸問題は理学療法領域においても重要な背景を成しており,その教育のあり方に工夫が求められています.

基本情報

理学療法ジャーナル

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1359

印刷版ISSN 0915-0552

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