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書評
―天児民和(著)―整形外科を育てた人達
著者: 蒲原宏12
所属機関: 1日本医史学会 2日本歯科大学医の博物館
ページ範囲:P.294 - P.295
文献購入ページに移動 目をみはるような日進月歩の医科学研究の真っただ中では現在があっという間に過去となってゆく.そのなかで過去をふり返るのは「故ヲ温テ新シキヲ知る,以て師ト為ス可シ」という中国の古典『論語』の箴言とは知っていても,先端医学の研究と両立してその学問の足跡の調査と研究を実践することは言うべくして難しい.それには長い,地味な資料調査が欠かせないが,超多忙な研究者,教育者,臨床医学者として活動しながらそれを実践されたのが,本書の著者,故天児民和先生(1905-1995)その人である.
その長年の努力の結晶が,134人の整形外科医の伝記と骨折治療の近代史をまとめた570頁からなる『整形外科を育てた人達』の大著である.前者は雑誌「臨床整形外科」で1983年から1994年まで12年間131回の連載に更に3人の小伝を追加し,後者は同誌の1969年から1970年まで5回の連載論文である.著者の逝去直後から出版が熱望されておりながら4年余の歳月が過ぎ去った.
その長年の努力の結晶が,134人の整形外科医の伝記と骨折治療の近代史をまとめた570頁からなる『整形外科を育てた人達』の大著である.前者は雑誌「臨床整形外科」で1983年から1994年まで12年間131回の連載に更に3人の小伝を追加し,後者は同誌の1969年から1970年まで5回の連載論文である.著者の逝去直後から出版が熱望されておりながら4年余の歳月が過ぎ去った.
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