文献詳細
文献概要
プログレス
リハビリテーション工学最前線
著者: 山本敏泰1
所属機関: 1富山県高志リハビリテーション病院
ページ範囲:P.350 - P.352
文献購入ページに移動 1.「リハビリテーション工学」とは?
リハビリテーション工学(Rehabilitation Engineering)という言葉が雑誌や報告書に登場してきたのは1970年代中頃からで,1978年には,北米リハ工学協会(Rehab. Eng. Society of North America;RENSA)の第1回カンファレンスが開催されている.日本においてもその頃,労働福祉事業団労災義肢センター(リハ工学センターの前身)が作られ,義肢等の研究開発が進められていた.当時のリハ工学の大きな目的の1つは,障害者の運動能力を拡大し,代替することであったように思われる.その後,生体・生理工学,バイオメカニズム,ヒューマン・インターフェース,人間工学等の比較的基礎的な分野の研究会活動のなかで,リハに関連する問題が具体的に検討されるようになってく.因みに,日本リハ工学協会が設立されたのは1985年である.
障害によって失われた能力を改善するための様々な工学的支援の輸はやがて,医療施設,地域社会,教育の場,そして家庭生活へと時間的・空間的な広がりをもつようになり,リハ工学の領域では,訓練機器・システム,自助具,コミュニケーション・エイド,車椅子,姿勢保持装置,自動車,義肢装具と電気刺激,教育関連機器,住宅等の分野で様々な支援技術・サービスが提供されるようになった.一方,1990年代に入ると,我が国では,急激な高齢化の進行に対応すぺく,地方,国レベルで種々の福祉政策を実施するとともに,1993年には工学的な技術支援に関する福祉用具法が施行され,福祉機器開発が推進されるようになった.
リハビリテーション工学(Rehabilitation Engineering)という言葉が雑誌や報告書に登場してきたのは1970年代中頃からで,1978年には,北米リハ工学協会(Rehab. Eng. Society of North America;RENSA)の第1回カンファレンスが開催されている.日本においてもその頃,労働福祉事業団労災義肢センター(リハ工学センターの前身)が作られ,義肢等の研究開発が進められていた.当時のリハ工学の大きな目的の1つは,障害者の運動能力を拡大し,代替することであったように思われる.その後,生体・生理工学,バイオメカニズム,ヒューマン・インターフェース,人間工学等の比較的基礎的な分野の研究会活動のなかで,リハに関連する問題が具体的に検討されるようになってく.因みに,日本リハ工学協会が設立されたのは1985年である.
障害によって失われた能力を改善するための様々な工学的支援の輸はやがて,医療施設,地域社会,教育の場,そして家庭生活へと時間的・空間的な広がりをもつようになり,リハ工学の領域では,訓練機器・システム,自助具,コミュニケーション・エイド,車椅子,姿勢保持装置,自動車,義肢装具と電気刺激,教育関連機器,住宅等の分野で様々な支援技術・サービスが提供されるようになった.一方,1990年代に入ると,我が国では,急激な高齢化の進行に対応すぺく,地方,国レベルで種々の福祉政策を実施するとともに,1993年には工学的な技術支援に関する福祉用具法が施行され,福祉機器開発が推進されるようになった.
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