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あんてな
スポーツ理学療法の現在
著者: 片寄正樹12
所属機関: 1札幌医科大学保健医療学部 2日本スケート連盟
ページ範囲:P.496 - P.497
文献購入ページに移動 筆者がスポーツ医科学と関わりだしたのは15年前になる,膝前十字靱帯損傷再建術後の高校スキー選手との出合いであった.競技へ復帰したい一心でひたむきに努力する患者の日々の姿をみながら,スポーツ医科学の世界に足を踏み入れた.自分が提供できるプロフェッショナルサービスを追求するプロセスであった.この15年の月日で,理学療法士のスポーツ医科学領域での立場は大きく変容したように思う.冬季スポーツにおけるナショナルチームレベルの医学サポート体制においては理学療法士の関与がないケースを探すのが難しいほどである.ナショナルレベル,冬季スポーツに限ることなく,全国的に理学療法士によるスポーツ医科学領域での様々な活躍が始まっているのは周知のとおりであり,今後ますます広がりをみせていくものと考えられる.
筆者は昨年春までの約2年半カナダアルバータ大学リハビリテーション医学部に留学する機会を得て,カナダにおけるスポーツ理学療法学の教育,臨床,研究を体験し,そのシステムを検討する時間を得ることができた.カナダは米国の隣国であること,そして旧英国領であることから,米国,英国,オーストラリアでトレーニングを受けた理学療法士も少なくはなく,少々大袈裟にいえば世界各地のスポーツ理学療法に関する情報交換ができた.この経験は,日本のスポーツ理学療法の現状におりる流れを客観的に振り返り,日加格差,および日本と先進諸国との格差を認識し,その国際トレンドを眺める良い機会になった.
筆者は昨年春までの約2年半カナダアルバータ大学リハビリテーション医学部に留学する機会を得て,カナダにおけるスポーツ理学療法学の教育,臨床,研究を体験し,そのシステムを検討する時間を得ることができた.カナダは米国の隣国であること,そして旧英国領であることから,米国,英国,オーストラリアでトレーニングを受けた理学療法士も少なくはなく,少々大袈裟にいえば世界各地のスポーツ理学療法に関する情報交換ができた.この経験は,日本のスポーツ理学療法の現状におりる流れを客観的に振り返り,日加格差,および日本と先進諸国との格差を認識し,その国際トレンドを眺める良い機会になった.
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