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あんてな
テレヘルスによる理学療法指導―別海町との経験から
著者: 石川朗1 仙石泰仁2 大柳俊夫3 神智恵美4
所属機関: 1札幌医科大学保健医療学部理学療法学科 2札幌医科大学保健医療学部作業療法学科 3札幌医科大学保健医療学部一般教育科 4別海町老人保健施設すこやか
ページ範囲:P.734 - P.735
文献購入ページに移動医療・保健・介護の分野では,その業務の適切な遂行のために,患者情報はもちろんのこと医学・心理学・福祉学などに関わる知識の集積と,関係者間の情報共有が重要である.北海道は広大な大地を有するが故の地域間での様々な格差が生じており,医療従事者や様々な研究機関なども都市部に集中している状況もその1つである.このため,1人の患者に関わる専門職数などの違いによるサービス内容の質的な地域間格差が生じ,また,専門職の質的な向上を図るために必要不可欠な卒後教育や情報提供,診療支援システムを構築することが都市圏以外では難しい状況にある.
更に,このような地域の特質以外にも,介護保険に関わる業務であるケアプランの策定に際して必要となる専門職間の綿密な討議が,実際には一堂に会する機会が持てず十分な討議をする時間が取れなかったり,ケアマネージャが多大なる労力を払い関係機関との連絡を行う現状も,実運用1年を経過して指摘されている.
我々はこのような保健医療従事者に対する情報共有,協調作業,教育支援などを促進する目的で,高度情報通信技術を利用して様々な実験的な取り組みを行っている.本稿では,その概略を紹介するとともに,その意義や将来的展望について報告する.
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