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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル35巻11号

2001年11月発行

文献概要

特集 症例報告

プロスタサイクリン持続静注療法開始後に理学療法を施行した原発性肺高血圧症の1症例

著者: 内昌之1

所属機関: 1東邦大学医学部附属大森病院リハビリテーション医学研究室

ページ範囲:P.792 - P.794

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はじめに

 原発性肺高血圧症(primary pulmonary hypertension;PPH)は,肺血管収縮を伴う原因不明の肺血管抵抗上昇によって右心不全を引き起こす進行性の難治疾患で1),診断後5年以内に大半の症例が死亡に至る2-4).プロスタサイクリン(prostacyclin;PGI2)は強力な血小板凝集作用と血管拡張作用を有し,PGI2の持続静注療法は肺血管抵抗・肺動脈圧を減少させる.米国で1982年にRubinらによる臨床試験結果が報告され5),本邦では1999年1月に承認された.これにより,従来運動負荷は禁忌とされてきたPPHに伴う心不全症例に対して,積極的な運動療法が可能となった.

 我々はPGI2持続静注療法開始後早期より,歩行持久性の改善,胸郭の可動性拡大と呼吸筋の筋力改善,廃用性筋力低下の改善,上肢の筋力と姿勢の改善,心理的効果等を目的として運動療法を施行し,運動耐容能の改善を認めた1症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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