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特集 理学療法の効果判定
慢性進行性疾患に対する理学療法効果と判定
著者: 桐山希一1 今井真由美1 梅本かほり1 清水兼悦1 吉田敏一1 蕨建夫1 加藤正道1
所属機関: 1札幌山の上病院
ページ範囲:P.885 - P.890
文献購入ページに移動パーキンソン病(Parkinson's disease;PD),脊髄小脳変性症(spino-cerebellar degeneration;SCD)あるいは多系統萎縮症(multiple system atrophy;MSA)といった慢性進行性疾患のリハビリテーションでは疾病による障害がつねに存在する.したがって,リハビリテーション治療は脳卒中の急性発症後における後遺症に対するモデルは適応とならない.
PDは疾病に特異的な症候を有するが,これらは他の変性疾患または多発性脳梗塞さらに正常加齢においても認められる現象である1).したがって,そのリハビリテーションにおいては,他の変性疾患または多発性脳梗塞にも共通する,非特異的な理学療法がある.いわば予備的能力を活用してADLを維持し,QOLの向上を図る非特異的な理学療法が,変性疾患には第一に選択される.例えば重度の起立性低血圧に代表される,自律神経系機能を含めた呼吸・循環障害に対する理学療法が基本となる.
本論文では,慢性進行性疾患の廃用症候群を伴う障害において,我々はどのような理学療法が実践できるかを,PD症例を基に示す.ここでは「なにを,どのように」治療するかという理学療法プログラムも,「いつ,どれくらい」行うかという日常生活のスケジュールのなかで位置づけることが重要である.
更に,疾患に特異的な理学療法場面に即した治療効果判定として,当院における歩行分析方法をMSAの治療効果の分析として紹介する.
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